ガレージ(車庫)とカーポート7つの項目で違いを解説!費用や選び方のコツも
外構工事をするにあたって、多くの人が重視するのが「駐車スペース」です。
以前実施した外構に関するアンケートでは、「やって良かったと思う工事」の1位が駐車スペースだったことからも、その重要度がうかがえます。
そんな駐車スペースで愛車を守ったり暮らしの利便性を高めたりするのに役立つのが、「ガレージ」や「カーポート」です。
しかし「ガレージとカーポートがどう違うのかよく知らない」「どちらを設置すべきか決められない」という人も多いのではないでしょうか。
この記事ではガレージとカーポートの違いや、目的に応じた選び方について解説します。
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ガレージ(車庫)とカーポートの違い
まずはガレージとカーポートについて、基本的な構造の違いを知っておきましょう。
「ガレージ」とは、屋根と壁があり、三方向以上が壁に囲まれている車庫のことです。
出入り口にシャッターや扉を付けることも多く、電動のものや手動のものなど、さまざまなタイプがあります。
スペースが限られている都市部では、住宅の1階部分にガレージを組み込む「ビルトインガレージ(インナーガレージ)」といったスタイルもあります。
ビルトインガレージの場合は、扉がないタイプも珍しくありません。
一方で「カーポート」は屋根と柱のみで構成されている設備です。
壁はなく、屋根で覆われている部分が駐車スペースになります。柱が両側にあるタイプや片側のみで支持するタイプなどがあります。
ココが違う!ガレージ(車庫)とカーポートの違いを項目別に比較
ガレージとカーポートの違いについて、次の7つの観点でさらに詳しく比較してみましょう。
- 費用
- 工事日数
- スペース
- 固定資産税の有無
- 防犯性
- 雨風への耐性
- 使用用途
それぞれ解説していきます。
費用
ガレージ/車庫 | カーポート | |
---|---|---|
1台用 | 80万〜300万円 | 15万~30万円 |
2台用 | 110万〜400万円 | 25万~50万円 |
3台用 | 280万〜550万円 | 50万~70万円 |
費用面を比較した場合、より多くの費用がかかるのは「ガレージ」です。
壁と屋根があるガレージと、柱と屋根のみのカーポートでは、そもそも設備の価格が大きく異なります。
さらに素材やデザイン、内装などにこだわったり、快適性を高めるためにシャッターを電動にしたりすればそのぶん高額になります。
また、ガレージを建てるときは土地全面に基礎工事をする必要がありますが、カーポートの場合は基本的に柱部分のみで済むため、工事費用にも差があります。
カーポートの場合は15万円前後で設置できることも多く、ガレージよりもかなりリーズナブルです。
駐車スペースの工事にできるだけ費用をかけたくないのであれば、カーポートがおすすめです。
ガレージの場合は80万円以上の工事費用がかかります。
ガレージとカーポート、それぞれの具体的な費用相場については後ほど詳しく解説します。
工事日数
工事日数 | |
---|---|
ガレージ | 20日~4週間 |
カーポート | 1日~2日 |
工事日数は、大がかりな基礎工事が必要になる「ガレージ」のほうが長く、「カーポート」のほうが短期間で完了します。
ガレージの場合、基礎工事やガレージ本体の組み立て、土間コンクリートの工事などが必要になるため、使えるようになるまでに20日~4週間程度はかかると考えておきましょう。
「雪が降る前に工事を完了させたい」「○月に間に合わせたい」といった事情がある場合は、早めにどういったガレージを使うのかを決め、業者を手配しておく必要があります。
カーポートの場合、土間コンクリートの工事がなければ1~2日程度で完了するのが一般的です。
土間コンクリートの工事も同時に行う場合は、プラス1週間程度みておきましょう。
スペース
設置により広いスペースが必要なのは、しっかりとした壁がありサイズも大きい「ガレージ」です。
さまざまなサイズのガレージが販売されていますが、スペースが狭ければ狭いほど設置できるガレージも限られてきます。
また、一度建ててしまうと、建て替えたり撤去したりするのが簡単ではない点も注意が必要です。
大きなサイズの車に買い換えたときなどは、ドアの開け閉めに支障が出たり、奥行きが足りなくなったりすることもあり得ます。
一方で柱と屋根のみで構成されている「カーポート」は、設置に大きなスペースを必要としません。
小型のものであれば片側のみの柱で支える省スペースなタイプもあります。
設置スペースが限られているときはカーポートがおすすめです。
固定資産税の有無
屋根と壁がある「ガレージ」を建てるときは、原則として固定資産税がかかります。
一方で、屋根と柱のみの「カーポート」であれば、原則として固定資産税は非課税です。
「三方を壁で囲んである車庫」や「二方を壁で囲み、入り口部分がシャッターになっている車庫」などは家屋としての要件を満たしているので、固定資産税がかかります。
ただし、車庫といっても屋根だけのカーポートの場合は、家屋に係る固定資産税はかかりません。
車庫にも固定資産税がかかるのですか。
また、「家屋としての要件」とは次の通りです。
(ア)基礎などで土地に定着していること。
(イ)屋根及び周壁又はこれに類するもの(外壁)で外気から遮断された空間を持っていること。
(ウ)住居・事務所・店舗など、その目的とする用途に使用可能であること。
このように、簡単に動かすことができず、なおかつ壁と屋根によって外部と区切られているガレージは、住宅と同じく固定資産税の対象となります。
固定資産税の金額は、ガレージの大きさや使用する材料、設備の種類、さらに地域によっても変動するため、一概にはいくらとはいえません。
固定資産税の負担を軽減したいのであれば、ガレージではなくカーポートを設置するというのもひとつの方法です。
防犯性
防犯性の面で勝るのは「ガレージ」です。
三方向が壁で出入り口にシャッターや扉が設置されている以上、簡単には侵入できません。
さらに屋根があるため、壁を乗り越えて入り込むことも不可能です。
シャッターがメッシュのタイプだと外からモノを投げ入れられたり、小動物が入り込んだりする可能性がありますが、板状のタイプであればその心配もありません。
屋根と柱しかないカーポートの場合、防犯性は低いといわざるを得ないでしょう。
カーポートだけでは第三者の侵入を防ぐことはできないため、別途カーゲートを設置したり、チェーンポールを置いたりする必要があります。
ただしこういった設備は、その気になれば乗り越えられるため、万全とはいえないでしょう。
雨風への耐性
雨や風・雪などから強固に車を守れるのは「ガレージ」です。
頑丈な屋根や壁が、雨風だけでなく雪やヒョウ、直射日光、鳥のフンなどから愛車をしっかりと守ってくれます。
屋根と柱で構成されているカーポートの場合、上空から落ちてくる雨やヒョウなどをある程度防げますが、完全ではありません。
雨が降っているときに強風が吹けば、横から吹き込んでくることもあります。
積雪地帯でなくても数年に一度のドカ雪で雪の重みにカーポートが耐えられずに潰れてしまうというケースも。
また、台風や強風などで看板や瓦が飛んできたときにも、ガレージであれば安心です。
カーポートは壁がないため、風で飛ばされてくる飛来物を防ぐことはできません。
使用用途
屋根と壁がある「ガレージ」は、車以外にもさまざまなアイテムを保管しておけるのがメリットです。
カーケア用品やスペアタイヤ、アウトドア用品、外遊び用のオモチャなど、汚れやすいものやかさばるものの収納に役立ちます。
また、天候を問わず車の手入れがしやすい点も見逃せません。
「カーポート」は壁がないため、ものを保管しておくのにはあまり向いていません。
その一方で空気がこもらないことから、バーベキューなどをするのには便利です。
車がない状態なら、子どものビニールプールを置いたりデッキチェアでくつろいだりと、開放的な屋外スペースとしても活用できます。
雨よけにはなるので、車庫兼自転車置き場として使うのもおすすめです。
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ガレージ(車庫)の費用相場
ガレージを設置するのには、大きく分けて「工事費用」と「ガレージ本体の購入(建築)費用」がかかります。
既製品のガレージは比較的リーズナブルですが、オーダーメイドで建てる場合は高額になりがちです。
また、ガレージそのもののサイズが大きくなるにつれて費用も上がっていきます。
駐車台数ごとの目安額は次の通りです。
カーポート | 目安の費用 |
---|---|
1台用 | 80万〜300万円 |
2台用 | 110万〜400万円 |
3台用 | 280万〜550万円 |
1台用のシンプルなガレージでも、100万円前後はかかると考えておきましょう。
デザインや素材にこだわったり、内装を豪華にしたりすればそのぶん高額になります。
出入り口のシャッターは、電動タイプが高めで手動タイプは安めです。
どちらがよいかはケースバイケースですが、毎日車に乗る人や、車通りが多い道路から入庫する場合は、シャッター開閉の手間も考慮したほうがよいでしょう。
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カーポートの費用相場
カーポートを設置する場合も、ガレージと同じく「工事費用」と「カーポート本体の購入費用」がかかります。
カーポート本体は既製品を使うのが一般的ですが、敷地に合うサイズのものや好みのデザインがない場合は、オーダーメイドで作ることも可能です。
ただしオーダーメイドの場合は費用が高くなる傾向があります。
カーポートには片側支持のコンパクトな1台用から複数台用までさまざまなバリエーションがありますが、基本的には大型になるほど高額です。
駐車台数ごとの目安費用は以下の通りです。
カーポート | 目安の費用 |
1台用 | 15万~30万円 |
---|---|
2台用 | 25万~50万円 |
3台用 | 50万~70万円 |
ただしカーポートは、全国どこでも同じものを使えるわけではありません。
冬に雪が積もる地域や、毎年のように台風が上陸するエリアでは、費用だけでなく雪や風に耐える強度も重視する必要があります。
低価格帯のカーポートは強度がさほど重視されていないものも多く、頑丈なものはそれなりに値が張ります。
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こんな人にはガレージがおすすめ
ガレージを建てるか、それともカーポートを設置するかで迷ったときは、自分や家族のライフスタイルにどちらが合うかも考えて選びましょう。
ガレージがおすすめな人はどんな人なのかをご紹介します。
日常的に手入れしたい車好きな人
日常的に車の手入れをしたい車好きな人には、ガレージがおすすめです。
ガレージがあれば季節や天候を問わずに車の手入れができるうえ、カーケア用品を置いておくこともできます。
常に車をピカピカの状態にしておきたい人にとっては、そもそも雨や花粉、黄砂などで車が汚れるのをある程度防げる点も大きいでしょう。
直射日光による色褪せを防止する効果も期待できます。
盗難のリスクを抑え防犯性を重視したい人
防犯性を重視したい人にはガレージがおすすめです。
壁と屋根に囲まれているガレージは、入り口にシャッターや扉を付けて鍵をかけておけば、第三者が内部に侵入できなくなります。
車上荒らしや車両盗難のリスクを減らせるうえ、イタズラの被害に遭う心配もなくなるでしょう。
車に限らず、玄関先や敷地内に置いておいたものを盗まれることは意外と多いものです。
自転車や傘立て、子どもの三輪車などもガレージに収納しておけば、盗難被害を減らす効果が期待できます。
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こんな人にはカーポートがおすすめ
カーポートはガレージより防犯性が低いものの、省スペースで設置費用も安めなのが特徴です。
カーポートがおすすめな人はどんな人なのかをご紹介します。
出し入れのしやすさを重視する人
車の出し入れのしやすさを重視する場合は、ガレージよりもカーポートがおすすめです。
ガレージの場合、毎日の通勤で車を使う人や1日に何度も車を出し入れする人はそのたびにガレージの出入り口を開け閉めしなくてはならず、面倒に感じることがあります。
その点、壁のないカーポートであればスムーズに車の出し入れができ、手間がかかりません。
また、ガレージの場合は「早朝や深夜はシャッターの音が響くのが気になる」「道路に一時停車してシャッターを開けている間に車が通りかかると気まずい」といったことに悩む人もいます。
ガレージかカーポートかを決める際は、周辺環境も考慮に入れるとよいでしょう。
設置スペースに制限がある人
駐車場のスペースに制限がある場合は、カーポートがおすすめです。
ガレージとカーポートを同じ広さのスペースに設置した場合、壁のあるガレージはそのぶん駐車スペースが狭くなり、「車のドアを大きく開けられない」など、乗り降りに不便を感じることもあります。
カーポートの場合も柱がドア開閉の邪魔になることはありますが、片側支持や後方支持のタイプを選んだり、駐車位置をずらしたりすることで、ある程度は解消できます。
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ガレージ(車庫)とカーポートについてよくある質問
ガレージとカーポートについてよくある質問と、その回答をご紹介します。
カーポートとガレージは固定資産税がかかる?
屋根と柱だけのカーポートには、原則として固定資産税はかかりません。
一方で、屋根があり三方向以上が壁になっているガレージには、原則として固定資産税がかかります。
固定資産税がかかるかかからないかの違いは、以下の「家屋としての要件」を満たしているか否かです。
- 基礎などで土地に定着している
- 屋根や壁で外部と区切られている
- 目的とする用途に使用できる
この3点を満たしている建物には固定資産税がかかると覚えておきましょう。
カーポートとガレージが一体になっているような「カーポートガレージ」の場合も、原則として固定資産税がかかります。
ガレージ カーポートが一体になっているものはある?
ガレージとカーポートが一体になっている商品例として、3つご紹介します。
ヨドガレージ ラヴィージュⅢ(株式会社淀川製鋼所/ヨドコウ)
ガレージ + オープンスペース(カーポート) + ガレージという使い方で、中央をオープンスペースにすることで通路としても活用可能
ダイワガレージ カーポート付ガレージ(ダイワ工業株式会社)
洗練されたフォルムのカーポート付ガレージで夏の日除けにも冬の雪避けにも活躍
カスケードガレージ デューポート(株式会社ホクエイ)
車種に合わせた豊富なサイズ展開が用意された「デューポート」シリーズ
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ガレージ(車庫)やカーポートの設置でお悩みの場合は信頼できる業者に相談しよう
ガレージやカーポートは、愛車を雨や雪などから守ってくれる設備です。
車が汚れたり劣化したりするのを防げるだけでなく、雨天時でも濡れずに車の乗り降りができるなど、多くのメリットがあります。
防犯性を重視するのであればガレージ、コスト面や車の出し入れのしやすさを重視するのであればカーポートがおすすめです。
ガレージやカーポートは頻繁に建て替えるものではなく、一度設置したら長く使うことになります。
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