クローズ外構で後悔しやすい8つの事例と対策 やってよかった点も解説
家族のプライバシー確保や防犯対策を目的に、クローズ外構を検討する方は多いのではないでしょうか。
クローズ外構には多くのメリットがありますが、なかには「クローズ外構にしなければ良かった」と後悔してしまうケースもあります。
クローズ外構は費用がかかる工事なので尚更失敗したくないですよね。
この記事では、クローズ外構にしたいと迷っている方へ向けて、クローズ外構で後悔することの多い8つの事例と対策をお伝えします。
「クローズ外構にして良かった」と思われている点についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
クローズ外構にしたものの後悔した・・という方は一定数いる
敷地の周囲を門扉や生垣などで囲うクローズ外構は、憧れを持つ人も多い人気の外構です。
家の中が丸見えにならず、住む人のプライバシーを確保できるのが魅力。
他にも子どもやペットの飛び出し予防、防犯性向上など、多くのメリットがあります。
しかし、クローズ外構にしたものの後悔をしている方が一定数いるのも事実です。
後悔しないためには、クローズ外構のメリットとデメリットの両方を知り、正しい対策をすることが大切なポイントです。
クローズ外構で後悔しやすい8つの事例
クローズ外構で後悔することの多い事例は、以下の8つです。
1.視界が遮られ閉塞感がある
2.コストをかけ過ぎた
3.費用対効果が悪い
4.近隣で浮いている
5.圧迫感がある
6.家とのバランスが悪い
7.防犯的に不安
8.日当たりが悪くなった
実際にクローズ外構を作った人がどんなことで後悔しているのかがわかれば、必要な対策も見えてきます。
1.視界が遮られ閉塞感がある
外からの視線を遮られるということは、家の中からの視界も遮られるということです。
クローズ外構によってプライバシーは守られますが、「視界が限定されて閉塞感を感じる」という場合があります。
クローズ外構は、ある程度の敷地の広さがないと、家と外構のバランスが取りづらいのがデメリットのひとつです。
たとえば、厚みのあるエクステリア素材で敷地を囲ってしまうと、家と外構との隙間がなくなり、住む人に閉塞感を与える原因となります。
十分にシミュレーションをしたつもりでも、実際に暮らしてみたら思ったより閉塞感があったというケースもあります。
このような後悔をしないためにも、敷地の広さなども考慮したうえで検討することが重要です。
2.コストをかけ過ぎた
外構の工事費用は敷地面積によって変わってきますが、クローズ外構の費用相場は約200万〜300万円といわれています。
ちなみに、オープン外構の費用相場が約100万円〜150万円ですので、約2倍の工事費用が必要になります。
それなりの費用がかかってくるため、予算を計画的に立てなければ、後々「こんなにかけなければよかった……」と後悔をすることになります。
また、選ぶ素材によっても外構費用に大きな差が出ます。
たとえば、コンクリート塀は基礎工事が必要となるため、フェンスにしたときよりも費用が高くなります。
なるべく費用を抑えたいのであれば、コスト面をきちんと考えた計画を立てましょう。
3.費用対効果が悪い
プライバシー確保や防犯対策のためにクローズ外構にしたものの、「せっかく費用をかけたのに、それに見合う効果を実感できていない」と感じるケースもあります。
たしかに、塀やフェンスで家周りを一面囲うことで防犯性の向上にはつながります。
しかし、塀・フェンスの設置だけではセキュリティー対策が万全であるとは言い切れません。
よりセキュリティー対策を強化するためには、センサー式ライトや防犯ベルなどの導入を検討する必要があります。
4.近隣で浮いている
クローズ外構のデメリットのひとつに、閉鎖的なイメージを持たれやすいことが挙げられます。
これは、塀やフェンスで敷地を完全に覆ってしまうことが原因です。
高い塀は、近隣に住む人にとっても、家の中で暮らす人にとっても、少なからず圧迫感を与えます。
とくに近隣にオープン外構の家が多い場合、一軒だけクローズ外構にすると「近隣でうちだけ浮いてしまっている」と感じる可能性があります。
外構様式を決めるときは、自らの意見を取り入れつつ、周囲との調和のバランスを取ることも大切です。
5.圧迫感がある
クローズ外構は、敷地周囲を壁で覆うような構造をしています。
見た目上の特徴から、どうしても周囲に圧迫感を与えやすいところがクローズ外構のデメリットでもあります。
また、塀で囲まれた生活を続けるうちに、住む人が圧迫感を感じる場合もあります。
敷地の周囲を完全に覆ってしまわないなどの工夫次第で、圧迫感は軽減できます。
塀の高さを低くしたり、庭に程よく抜けを作ってシンボルツリーを植えるなどの方法もあります。
ただし、専門的な知識が必要となってくるので、迷ったときは専門業者に相談すると安心です。
6.家とのバランスが悪い
無事に家づくりが完了した段階で全体を見まわしたときに、「家と外構とのバランスが悪い」と感じることがあります。
これは、家の外壁とクローズ外構の雰囲気が調和していないときに起こることの多いケースです。
また、狭い敷地にクローズ外構を設ける場合、家とのバランスはより重要となります。
外構部分の面積を取りすぎて「家が小さくなってしまった」と後悔することのないように、家と外構の計画を同時に進めていくことが大切です。
7.侵入されてしまうと被害に繋がりやすい
クローズ外構は高い塀で敷地を囲っているため、不審者の侵入を予防できます。
その一方、死角を生みやすい構造をしているので、一度中に侵入されると隠れる場所が多く、見つけづらいというデメリットもあります。
このような防犯上の問題で、クローズ外構を後悔するケースは少なくありません。
家に帰宅した際、「影になっているところに誰か潜んでいるのでは、と不安になる」という場合もあります。
防犯性を向上するためには、防犯カメラの設置なども視野に入れておくと良いでしょう。
8.日当たりが悪くなった
クローズ外構にしたことで、日当たりが悪くなることがあります。
これは、敷地全体を塀などで完全に囲うことが原因で起こります。
お庭でのガーデニングを楽しむためにクローズ外構を設けようと思う方にとって、日当たり問題はとくに気をつけたいところです。
植物の種類によっては、日光が不足すると育ちが悪くなったり、枯れやすくなります。
そのため、日当たりの位置を確認したうえで塀の高さなどを検討することが大切です。
加えて、隣家の日当たりに影響しないかも必ず確認しましょう。
クローズ外構で後悔しないための6つの対策
クローズ外構で後悔しないために、事前にチェックしておきたい対策はこちら。
1.目的を明確にする
2.近隣に配慮する
3.防犯対策をする
4.予算を決めて計画する
5.家とトータルで計画する
6.経験豊富な専門業者に依頼する
これらのポイントを意識して、理想のクローズ外構の実現へとつなげられます。
詳しく解説していきます。
1.目的を明確にする
クローズ外構で後悔しないためには、使用目的を明確化することが重要です。
「なんとなく見た目がいいから」といった理由で設置すると、後々になって、圧迫感や日当たり問題などが発生し、後悔する原因につながります。
- 不審者の侵入を防ぎたい
- ひと目を気にせずプライベート空間を満喫したい
- お庭でのガーデニングを楽しみたい
など、目的は人によって様々です。
目的を明確にすることでクローズ外構にして後悔することを避けられるでしょう。
まずは、目的や予算を紙に書き出してみることから初めてみることをおすすめします。
可視化することで具体的な方向性が定まりやすくなり、目的に見合った計画を立てられます。
2.近隣に配慮する
事前に近隣の状況を確認しておくことも大切です。
クローズ外構は近隣に圧迫感や閉塞感を与える場合もあり、隣家との日当たり問題が発生するリスクも視野に入れておく必要があります。
圧迫感を与えない外構デザインにより、周囲とのバランスをはかる工夫をしましょう。
たとえば、敷地のギリギリまで完全に囲わずに、敷地と道路との境界線に一定の間隔を設けるようにします。
そこへ植栽をすれば、フロントガーデンのある爽やかな印象のクローズ外構が完成します。
3.防犯対策をする
クローズ外構は、死角が生まれやすい構造をしています。
そのため、防犯対策を強化して死角を生まないように工夫をしましょう。
たとえば、防犯カメラやセンサー付きライト、防犯ベルを付けると防犯性が高まります。
セキュリティー会社と契約するのもひとつの方法です。
月々の費用は発生しますが、何かあればすぐに駆けつけてくれるため、旅行などで長期間家を空けるときにも安心できます。
4.予算を決めて計画する
エクステリアは材質やデザインが多種多様で、魅力的なものがたくさんあります。
人目につく外構ともなると「多少は予算オーバーしても素敵なデザインにしたい」と思うこともあるでしょう。
予算をオーバーしたときに備えて、妥協できる部分とできない部分を明確にしておくと、いざというときに安心です。
たとえば、あまりひと目につかない家の裏はフェンスにするなどの工夫次第で、コストが抑えられます。
後々コスト面で後悔しないためには、メリハリのある計画が重要です。
5.家とトータルで計画する
「念願の一軒家を建てよう」となった場合に大切なのは、外構と家とのバランスを考えながら計画を進めていくことです。
同時に進めることで、統一感のある家づくりが実現できます。
外構が後回しになると、予算を割けずに家とのバランスが取りづらくなることがあります。
たとえば、家の外壁と外構を統一感のあるデザインにすると、まとまりのある雰囲気を演出できます。
デザインをトータルでコーディネートすれば、調和のとれたおしゃれなマイホームに仕上がります。
6.経験豊富な専門業者に依頼する
外構を作る経験は、ほとんどの人にとって一生に一度しかありません。
満足のいくものに仕上げようと思うと、それなりの知識や経験も必要になります。
しかし、エクステリアはあまりに多種多様で選ぶだけでも大変です。
外構に強い専門業者に依頼をすれば、専門的な視点でアドバイスをしてくれます。
専門家と二人三脚で進めることで、コストを抑えながら、バランスの取れた理想的なクローズ外構を作ることができます。
クローズ外構「やってよかった」と思う点は?
最後に、理想のクローズ外構を実現された方の「やって良かった」と思う点としてよく挙げられるポイントを紹介します。
デメリットを理解しておくことで、以下のような理想的な生活を手に入れられます。
庭を活用できる
クローズ外構にすると、敷地内すべてをプライベート空間にできます。
たとえば、お庭でバーベキューや食事をしたり、ガーデンテーブルを置けばティータイムや読書も楽しめます。
ドッグランとしてお庭を活用することもできます。
道路と家との境界に塀があれば、子どもを敷地内で遊ばせていても、突然道路へ飛び出す心配もなくなるでしょう。
クローズ外構は、子どもやペットにとっても安心できるメリットがたくさんあります。
お庭までプライベート空間として活用できれば、家庭菜園をはじめてみたり、ガーデニングを楽しむなど、生活や趣味の幅がさらに広がります。
外へ出掛けなくても家にいる時間が充実させられるのは、クローズ外構のうれしい特権です。
外観は『家の顔』ともいわれるように、外から見て一番目立つ場所です。
だからこそ、「素敵な外観に満足している」「帰るのが楽しみになる」といった声もあります。
費用はかかりますが、その分、理想的なクローズ外構が実現できたときの喜びも大きいでしょう。
エクステリアの組み合わせ次第でデザインの幅を広げられるのも、クローズ外構の魅力のひとつです。
住む人の個性を表現することで、満足度につながりやすくなります。
プライバシーを確保できる
クローズ外構にしたことによって「プライバシーが守られている」と実感する声もあります。
敷地の周囲に高い塀を設けることで、不審者だけでなく、セールスマンが玄関前まで来ないという安心感もあります。
外からの視線が気になる方でも、家の中が丸見えにならず、カーテンを開けて生活できるのもクローズ外構の魅力です。
室内にいるときも窓を開けての換気や日光浴ができるなど、住空間を快適に、のびのびと使えます。
クローズ外構で後悔しないために専門業者に相談しよう
家は外観で印象が大きく変わります。
敷地全体を覆うように設けるクローズ外構は、家の価値を上げるだけでなく、住む人に安心感やくつろぎを与えくれます。
その一方、費用対効果やデザイン面などで後悔をする方が一定数いるのも事実です。
憧れのクローズ外構で後悔をしないためには、専門業者へ相談すると安心です。
経験豊富な視点でアドバイスが受けられますので、理想のクローズ外構を実現できる近道となります。
満足のいく外構を作り、理想の我が家を手に入れましょう。