「犬を安心して遊ばせられる庭づくり」のコツや注意点を徹底解説
愛犬を安心して遊ばせられる庭にしたい!そんな方に向けて本記事では「犬が安心して遊べる庭づくりのコツや注意点」について徹底解説しています。
後で「これを設置しておくべきだった…」「これは全然要らなかった…」ということにならないように、事前にしっかり確認しておきましょう!
DIYでやるべきか専門業者に頼むべきかお悩みの方もぜひご参考ください。
犬が安心して遊べる庭づくりのコツ
犬が安心して遊べる庭づくりのコツは次の2つです。
.必要な設備を把握して取捨選択する
.安全面に配慮した庭デザインにする
後で「これも設置しておくべきだった…」とならないように、”あった方が良い設備”は事前に把握して置きましょう。
そのうえで、本当に必要な設備を予算と相談しながら取捨選択するようにすると後々の後悔が少ないです。
また、庭をデザインするうえで「安全面への配慮」はとても大事なポイントですので、併せて事前にしっかり確認しておきましょう。
犬が安心して遊べる庭づくりに必要な設備
①犬小屋
外で飼育する場合は、犬の居場所となる犬小屋を設置します。
暑さ・寒さの対策や、感染症の原因となるノミ・蚊を避けるなどの対策をとった上で、隣家とのトラブルのリスクを避けるため、境界付近から離した位置に犬小屋を置きましょう。
※環境省の『住宅密集地における犬猫 の適正飼養ガイドライン』では、犬の室内飼いが推奨されています。
鳴き声などによる近隣への迷惑の防止や、家族とのコミュニケーションを増やすためです。
②日よけ
犬は人間よりも体温調節が苦手です。
夏場に熱中症になる可能性もありますので、外で飼育する場合は、テラス屋根やガーデンルームを設けたり、庭木で木陰を作ってあげましょう。
また、犬小屋で飼う場合は、ホームセンターで売っている「すだれ」や「よしず」を活用して、小屋への直射日光を遮ってあげると良いでしょう。
犬小屋自体を高床式にして、地面から直接熱が伝わらないようにする方法もあります。
③柵、フェンス
脱走防止のため、飼っている犬種に合ったフェンスや柵が必要です。
④水栓
お散歩後に脚を洗うために使用します。
お湯の出るものや、シャワー付きの物があると便利です。
オプションとして、ペットバス、お庭用のシンクを置くケースもあります。
⑤ドッグラン・運動スペース
庭の広さに余裕がある場合は、ドッグランを設けるのもお勧めです。
カラーコーン、ハードル、トンネルなどの犬用のアジリティグッズ(運動器具)も併せてご用意いただければ、愛犬と楽しく遊ぶことが出来ますし、自宅で運動の機会を与えることで、お散歩の頻度を減らすことも出来ます。
「犬を安心して遊ばせられる庭」デザインのポイント
①脱走防止のための柵、フェンスの選び方に注意
まず、脱走防止のフェンスについてですが、ブロック塀の基礎があるタイプの場合は、基礎となるブロック塀を足場にして飛び越えてしまうケースもあるので、ブロックからの高さを考慮して作らねばなりません。
適正な高さとしては、犬種にもよりますが、小型犬でしたら、150cm以上、中型〜大型犬でしたら、180cm以上が目安です。
また横格子のフェンスですと、隙間に脚をかけよじ登って超えるケースもありますので、脚が入らない間隔のものを選んで頂くか、縦格子のものがお勧めです。
縦格子の場合の間隔は、犬にすり抜けられる心配のないものを選んでください。
材質としては、木製ですと爪が引っ掛かりけがをする可能性もありますので、アルミ製などが良いでしょう。
また、フェンスの下から穴を掘って脱走してしまうことも考えられますので、基礎は全体的に作っていただいた方が良いです。
②門扉は脱走防止を意識したものに
脱走防止のため、犬が自力で開閉出来ない構造、飛び越えられない高さ、すり抜けられない隙間のものを選ぶようにしましょう。
また、先端にスパイクが付いて居たり、鋭利な構造になっているものは、防犯上はよろしいですが、犬が飛び越えようとした際にケガをしてしまう事例もありますので、避けた方が良いです。
③デッキは犬の脚に配慮したものに
犬の脚に優しく滑りにくいウッドデッキがお勧めです。
カラーは黒い色の方が夏場熱を吸収し、熱くなりますので、黒に近い色は避けましょう。
また、犬が下に潜り込まないよう、侵入防止の床下囲いがあると良いです。
④噴水、水場は衛生管理に注意
水場は、蚊の幼虫であるボウフラが繁殖することもあります。
蚊は、フィラリア症(犬糸状虫症)を媒介しますので、注意が必要です。
感染しますと、心不全や肺障害を引き起こし、命に係わる場合もあります。
水場がある場合は、常に清潔に保つようにしてください。
⑤花壇は犬に荒らされる可能性も
植物を植える際は、犬に荒らされてしまったり、口にしては行けない植物を口にしてしまう可能性もあるので、気を付けなくてはなりません。
花壇にフェンスを設ける、犬にとって毒になる植物は、犬から離して置くなどの対策が必要です。
また犬は草が生い茂った場所を嫌いますので、植物は花壇に出来るだけまとめて植えていただき、明確な犬の通り道を作っていただくと、荒らされるリスクが減ります。
犬に優しい庭づくりには舗装材を活用
お庭に使用する舗装材も、クッション性の無いものや、滑りやすい材質を使用すると、犬が足を痛めてしまうかもしれません。
また、それぞれ管理上のメリットデメリットやコストの差がございますので、押さえた上で選定する必要あります。
「犬が安心して遊べる庭」に適した舗装材とその特徴
土
コストなしですが、水はけが悪く、雨が降ると泥はねもしますし、犬の脚も汚れます。
砂利やレンガのような急激な温度の変化はありませんので、犬には比較的優しい材質です。
人工芝
防草シートがあるため、雑草や虫が沸きにくく、クッション性もありますので、犬にも優しい舗装材です。
ただし、施工業者に依頼をすると、10,000~15,000円/㎡ほどの費用がかかりますので、割高な点がデメリットです。
天然芝
人工芝よりコストが安い点がメリットで、犬にも優しい舗装材です。
ただし、芝刈り水やり等の管理の手間と、耐久性(激しく走り回ると千切れてしまう)の問題がネックです。
砂利、コンクリート、レンガ
クッション性が少なく犬にとってはお勧め出来ない舗装材です。関節炎など脚の炎症に結び付く可能性もあります。
また、夏場は高温になりますので、やけどの危険性も伴います。
結局どれがいいの?犬に優しい庭づくりにおすすめの舗装材とは
一般には、クッション性が高い、管理状の利便性から、メリットの多い人工芝が採用され易いです。
ただし、先日ブリーダーの方からの相談をいただいたのですが、その方は色々試した結果、人工芝は犬が誤って食べてしまう、天然芝は犬のおしっこで枯れてしまうということから、最後には土に落ち着いたそうです。
一長一短ありますので、総合的に判断してみてください。
犬に有害な植物に注意!
身近な植物の中にも、犬にとって有害なものがあります。
症状は下痢や嘔吐から、死に至るものまでありますので、注意が必要です。
獣医の方の案内によると、
・アヤメ科
・キョウチクトウ科
・キンポウゲ科
・クスノキ科
・サトイモ科
・ツツジ科
・トウダイグサ科
・ナス科
・ヒガンバナ科
・マチン科
・マメ科
・ユリ科
は毒と考えておいてよいそうです。
なお、誤って食べてしまった場合は、早急に動物病院に連れて行き、吐かせるなどの処置が必要です。
以下に犬にとって毒となる身近な植物を例としてあげておきますので、ぜひ庭づくりの参考にしてください。
犬にとって毒となる身近な植物
・アサガオ
・アジサイ
・シクラメン
・スイセン
・パンジー
・タマネギ
・ネギ
・チューリップ
・ツツジ
・ナス
・ユリ 等々
犬が安心して遊べる”理想の庭”をつくる方法
犬が安心して遊べる庭を作る方法は次の2つです。
①DIY
②専門業者に頼む
「新築なのか、リフォームなのか」や「工事内容や範囲」によってどちらの方法を選択すべきは当然変わってきますそれぞれメリットとデメリットがあるので、それを知ったうえでどのように庭をつくっていくのか検討しましょう。
①DIYって実際どうなの?
DIYのメリットとしては、コストカットがあげられます。
実際、人工芝などの舗装材については、ホームセンターで購入していただき、後からDIYで済ませる方もいらっしゃいます。
ただし、芝をお庭にお合わせてカットし、切れ目なく張り合わせる手間が必要です。
手間を許容できるのでしたら、部分的にDIYしていただいて良いと思います。
ただし、工事内容によってはリスクもあります。例えば、ブロックを使ったフェンスの設置は、高さの制限等の建築基準がありますので、法令違反にならぬよう専門業者に任せるのが良いでしょう。
また、基礎をしっかり作って頂かないと倒壊する可能性もありますので、素人が行うとリスクを伴います。
②専門業者に頼むって実際どうなの?
全体的にコストはかかりますが、
・建築基準に則って安全性の高い施工をしてくれる
・手間がかからない点
・素人では気が付きにくい点に配慮してお庭全体をデザインして頂ける
など専門業者ならではのメリットが多くあります。
もし安心して工事をお任せ出来るプロをお探しでしたら、弊社にお申し付けください。