カーポートに目隠しを設置する理由とは?メリットや種類、費用相場を解説
車を雨や日差しから守ってくれるカーポート。
住宅によっては、さらに目隠しを設置しているところもあります。
カーポートに目隠しをつけると、どういった利点が得られるのでしょうか。
なかには、わざわざ目隠しまでつける必要はないと思う人もいるかもしれません。
しかし、目隠しがあれば大切な車をより自然災害や劣化から守れるので、車好きの方は絶対に検討するべきです。
この記事では、カーポートの目隠しを設置するメリットや種類と費用相場、取り付け時の注意点などを解説します。
カーポートに目隠しを設置するメリット
カーポートに目隠しを設置することで、住宅の防犯対策や居住性を高めるという意味でも、大切な車を適切に管理するという意味でも効果があります。
はじめに、カーポートの目隠しによって期待できる効果について解説します。
プライバシーを確保し防犯性を高められる
カーポートに目隠しをつけると、周囲から車の様子が見えなくなり、プライバシーを守れるメリットがあります。
通常のカーポートでは、車の乗り降りや荷物の出し入れをしている様子が近隣の家や通行人から丸見えになってしまい、外部の視線が気になるだけでなく、防犯の面でも不安があります。
目隠しを設置すれば、簡単には内部を見られなくなり、プライベートな空間が生まれて防犯性も高まります。
駐車場の奥に家がある場合は、玄関周りを見えにくくする効果も期待できるでしょう。
車の紫外線対策を強化できる
車に当たる紫外線への対策を強化できるのも、カーポートの目隠しを設置するメリットです。
通常のカーポートは屋根や一部に壁がついている程度で、日光から車をガードする効果は限られています。
そのため、長期間駐車しておくと側面からの紫外線によって車の塗装の色あせや変色が進んでしまったり、内装がダメージを受けたりする恐れがあるのです。
目隠しをつければ紫外線から車を保護し、美しい状態のまま維持できるようになります。
雨や風から車を守れる
目隠しには雨や風から車を保護する役割も期待できます。
一般的なカーポートには屋根はあるものの、側面から吹き込む雨や風は防げません。
横殴りの強い暴風雨はもちろん、弱い雨風であっても車は少しずつダメージを受けていきます。
さらに、泥や砂、落ち葉などがついて汚れる原因にもなるでしょう。
目隠しがあれば、車の劣化を防いで保管状態を良好にするとともに、雨風が強い日の乗り降りや荷物の出し入れの際にも濡れにくくなるので便利です。
車内の温度上昇を防げる
カーポートに目隠しを取りつけると、真夏の太陽熱対策としても効果的です。
JAFの実験では、夏場、降り注ぐ太陽光で車内温度は50度以上に達する場合もあるという結果が出ています。(参考:JAFの実験 )
目隠しによって温度上昇を抑えられれば、車を運転するたびに暑い思いを味わったり、エアコンをフルにしたりする必要もなくなります。
車の利用が今よりも快適になり、エアコンの使用を控えるため、ガソリン代などの節約につながるのも嬉しいポイント。
通勤などで夏も頻繁に車を使う方には特におすすめです。
カーポートの目隠しの種類と費用相場
設置することでさまざまなメリットがあるカーポートの目隠し。
実際に取り付ける場合には、どういった種類があり、費用はどれくらいかかるのでしょうか。
カーポートの目隠しのタイプとそれぞれの費用相場を解説します。
カーポートの目隠し:サイドパネル
メリット | デメリット |
---|---|
・周囲からの視線を遮ることができる ・車の汚れも防げるデザインの種類が豊富 |
・風による被害を受けやすい ・採光性が下がる場合がある |
サイドパネルは、カーポートの側面や背面に設置できる薄い板状の壁です。
別名サイドスクリーンや目隠しパネルなどと呼ばれ、隙間のない造りになっているため、周囲の視線を防ぐのに適しており、車の汚れも防いでくれます。
一般的な波板や平板から、植木鉢を取り付けて花や植物で装飾できる「トレリスタイプ」まで種類が多く、木目調のパネルなど、デザインのバリエーションも豊富なのが特徴です。
さまざまな製品から気に入ったものを選べるのも大きなメリットといえるでしょう。
素材の主流はカーポートと同じポリカーボネート製で、日差しを気にする方には熱を吸収する加工が施された特別なポリカ板やさらに遮光性の高いアルミ製もあります。
カーポートの目隠しでは最も一般的で、価格もそれほど高価ではなく、いろいろなタイプがあるため、予算や好みに合わせた目隠しも見つけやすいでしょう。
サイドパネルの主な商品と価格をご紹介します。
リクシル(LIXIL)/カーポートSC サイドスクリーン
定価:26万円~
YKKAP/レオンポートneoシリーズ サイドパネル平板 2段タイプ
定価:21万8,000円~
三共アルミ/G1-R 側面パネル
定価:19万円~
四国化成/レジストポートSG サイドパネル
定価:ポリカーボネート製:21万円~、アルミ製:34万6,000円~
カーポートの目隠し:フェンス
メリット | デメリット |
---|---|
・隣家との境界線にもなる ・デザインの種類が豊富風にも強い |
・遮蔽性が低い |
フェンスをカーポートの周囲に設置すれば目隠しとして使用できます。
フェンスの場合、単に目隠しになるだけでなく、隣家との境界線を明確にする役割も果たしてくれるのが特徴です。
住宅用フェンスには、素材やサイズなどさまざまなタイプがありますが、目隠しとして取り付けるなら、細い網目状のメッシュフェンスでは不十分で、格子が太くて頑丈なアルミ製などが適しているでしょう。
目隠しタイプのフェンスは特に種類が豊富で、洋風や和風、ヨーロピアン調、木目調など幅広いデザインから好みの製品を選べます。
また、ほかの目隠しと比べてコストを抑えられるのもメリットです。
さらに、高いフェンスを設置すれば暴風・防音効果も期待できるほか、植物を絡ませてガーデニングを楽しむといった使い方ができ、目隠しのほかにもさまざまな機能を併せ持っています。
ただの遮蔽性ではなく、外構としての機能性やデザイン性を重視するなら、フェンスを選ぶのがおすすめです。
フェンスの主な商品と価格をご紹介します。
リクシル(LIXIL)/フェンスAB YM1型
定価:5万7,000円~(高さ1.2mタイプ)
YKKAP/ルシアススクリーンフェンスSO3型
定価:16万9,000円~
三協アルミ/ガーデンスクリーン M.グローリア
定価:10万6,000円~
四国化成/アレグリアフェンスTM1型
定価:7万円~
タカショー/エバーアートフェンス
定価:10万3,000円~(高さ1.1mタイプ)
カーポートの目隠し:壁・塀
メリット | デメリット |
---|---|
耐用年数が長い ・目隠し効果が高い |
費用が高額 ・耐震性が低い ・防犯対策として不安がある |
カーポートに壁や塀などの外構を設けて目隠しにする方法です。
サイドパネルやフェンスに比べて費用は高額になりますが、一度作ってしまえば、基本的にメンテナンスの必要がありません。
耐用年数も長く、全体的なコストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
最近では、ブロック塀だけでなく、タイル張りやレンガ、化粧ブロック、自然石、コンクリート打放し、吹付など種類も豊富になっていて、家の外観に合わせたり、おしゃれなデザインにしたりできます。
ただ、重量があるため耐震性は低く、目隠しとしての効果が高いものの、隠れ場所が多くなって逆に防犯性が低くなるなどのデメリットには注意が必要です。
カーポートの目隠しだけでなく、多少費用はかかっても、家の外構としておしゃれで長持ちするものを設置したい場合は、壁や塀を選択するのがおすすめです。
壁・塀の主な商品と価格をご紹介します。
リクシル(LIXIL)/エクステリアタイル(外装壁タイル)
定価:1㎡あたり1万3,000~1万8,000円
ニッタイ工業株式会社/外装壁タイル
定価:1㎡あたり9,800円~
積水樹脂株式会社/めかくし塀K型
定価:1mあたり1万5,000円~
カーポートの目隠し:ゲート
メリット | デメリット |
---|---|
・防犯効果も期待できる ・子どもやペットの飛び出し防止にも効果的 |
・目隠しとしての効果が弱い ・日光や風雨から車を守ることができない |
カーポートの入口に設置するゲートで、カーゲートとも呼ばれます。
いくつか種類があり、目隠しとして使用するなら、横にスライドして開ける引き戸タイプや扉を上方へと動く「跳ね上げタイプ」などが良いでしょう。
伸縮タイプは、コストは安いものの、目隠しにはあまり効果がありません。
カーゲートを取り付けると、目隠しのほか、防犯効果や子ども、ペットの飛び出し防止なども期待できます。
だた、ゲートのため基本的に駐車場の正面しかカバーできず、側面・背面にはほかの目隠しを設けなければなりません。
また、一般的に高さは車と同じか少し低いくらいのため、日光や風雨から車を守る効果は限定的です。
背の高いゲートもありますが、その分、設置するには費用が高くなります。
カーポートの正面にも目隠しが欲しい場合には、ゲートの設置を検討してみてください。
カーゲートの主な商品と価格をご紹介します。
リクシル(LIXIL)/ワイドオーバードアS・オーバードアS
定価:26万8,000円~
YKKAP/ルシアス アップゲートシリーズ03型
定価:手動タイプ:38万円~、電動タイプ:71万円~
三協アルミ/跳ね上げ門扉 ラビーネ
定価:26万9,000円~
四国化成/スタッキング引戸1型
定価:42万8,000円~
カーポートの目隠し:シャッター
メリット | デメリット |
---|---|
・目隠しとしての効果が高い ・自動で開閉できるものは利便性が高い |
・費用が高額 ・サイズによっては建築確認申請が必要になる |
シャッターもゲートと同様、カーポートの出入り口に設置するタイプの目隠しです。
ゲートと異なり、上から下まで完全に閉鎖された状態になるため、目隠しとしては優れているものの、ほかと比較して高価です。
電動タイプと手動タイプの2種類があり、手動はコスト面では優れていますが、上げ下げが面倒です。
電動は自動で巻取りができるため便利ですが費用が高額になります。
いずれのタイプでも、カーポートのシャッターは頻繁に開閉するため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
素材には、安価なスチール製やサビに強いアルミ製・ステンレス製、デザイン面に優れる反面、風雨に弱く整備などランニングコストがかかる木製の4種類があります。
それぞれ、耐用年数や外観も異なるため、自宅のイメージに合った製品を選択してください。
また、シャッターは建築物にあたるため、一定以上のサイズになると建築確認申請を提出しなければならない点にも注意が必要です。
シャッターの主な商品と価格をご紹介します。
リクシル(LIXIL)/シングルシャッターS 電動タイプ
定価:146万円~
YKKAP/タウンゲートⅡ
定価:182万円~
三協アルミ/シャッターゲート
定価:97万円~
四国化成/USファサードユニットシャッター
定価:125万円~
タカショー/エバーアートボード シャッターゲートN1型
定価:141万円~
カーポートの目隠し:植栽
カーポートの周辺に植物や生け垣などを植えれば、目隠しとしての役割を果たしてくれます。
植栽なら、ピンポイントでの目隠しも可能で、種類によってはフェンスや塀より高く成長するものもあるのが特徴です。
また、見る人の心を癒したり、季節を感じさせたり、家全体をおしゃれに見せてくれたりするメリットも期待できるでしょう。
カーポートの目隠しにするなら、ある程度の高さと密度が必要になるため、トネリコやコニファー、マサキ、ボックスウッド、レッドロビン、フェイジョア、月桂樹などがおすすめです。
パネルやフェンスなどと異なり、完全に空間を塞いでしまわないため、風通しは良いものの、風雨を防ぐ効果や防犯性は限られます。
ほかにもデメリットとして、枯れ葉が落ちたり、虫や鳥が寄ってきたりして車を汚す可能性があるほか、人によっては手入れが面倒と感じてしまうかもしれません。
植栽の相場価格は以下の通りです。
生垣 | 1mあたり2,000~1万円前後 |
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シンボルツリー | 3m未満なら1万円前後 |
カーポートの目隠しを設置するときの注意点
ここからは、カーポートに目隠しを設置する際、注意すべきポイントを解説します。
実は、駐車場関連は自宅の外構工事のなかでも失敗や不便さを感じる人が多い部分なのです。
DIYはもちろん、プロに依頼する場合も適切な業者を選択できるよう、最低限の知識は身につけておきましょう。
適切な位置と高さを確認する
目隠しを取り付ける際には、フェンス等の位置と高さをしっかりと調整しましょう。
目隠しが高すぎると玄関の周囲が暗い雰囲気になったり、日当たりや風通しが悪くなったりしてしまいます。
さらに、自分で車を停めたり、出し入れしたりする際にも不便になるでしょう。道路から玄関が隠れれば、防犯性の低下も考えられます。
目隠しを設置するなら上部まで隠すべきか低いもので良いのかなど、取り付け位置や覆う面積が適切かをよく確認するのが大切です。
もし自分だけで決めるのが難しいなら専門業者に相談してみるのも良いでしょう。
安全性を確保する
カーポートに目隠しを取り付ける際には、安全性の確保にも注意を払いましょう。
フェンス等を設置すると、カーポートを横に抜けようとする風の影響を受けやすくなるため、強風や台風の日などに目隠しが壊れて車を傷つけてしまう危険性があります。
また、道路や近くの住宅まで飛ばされて近所に迷惑をかけてしまうかもしれません。
柱はしっかりと地面に固定するとともに、必要に応じてサポート柱などを設置して補強しましょう。
また、目隠しの向きや角度によって風の影響が変わってくるため、安全性の面からもきちんと取り付け位置を確認してください。
積雪量の多い地域は特に強度に注意する
住んでいる地域によっては積雪に対する強度にも注意が必要です。
積雪量の多い地域では、雪の重みで目隠しが壊れてしまい、車を破損させたり、ケガをしたりする恐れがあります。
降らない場所に住んでいると気づきにくいのですが、雪の重みは相当なものになるため、降雪地域では特に対策が重要です。
自分が暮らす地域の積雪量を確認しておき、積雪地域なら100cm、豪雪地帯では200cmほどの積雪に耐えられる、十分な強度をもった製品を選ぶようにしてください。
カーポートの目隠しを設置する業者選びの方法
カーポートに目隠しを取り付けると風雨や紫外線、太陽の熱から車を守り、プライバシーも保護してくれるなど、たくさんのメリットが得られます。
しかし、設置の際には注意すべき点もあり、DIYなどでは失敗する可能性も。
できれば信頼できる技術をもった業者に依頼するようにしましょう。
どの業者を選べばいいのかわからないとお悩みの場合は、外構・エクステリアパートナーズの無料見積もりをご活用ください。
外構・エクステリアパートナーズでは、同時に複数社の比較見積もりが可能。
HPなどをもたない会社も比較対象になるため、地元の優良業者も見つけやすくなっています。
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カーポートに目隠し設置を検討されている方は、ぜひ外構・エクステリアパートナーズまでお気軽にご相談ください。