自宅に自転車置き場を作りたい! サイクルポートの種類と選び方
自宅に自転車置き場を作りたいときにおすすめなのが、サイクルポートです。
単に自転車を保管するスペースができるだけでなく、自転車をきれいに保ったり、盗難被害から守ったりすることにもつながります。
サイクルポートは種類によって金額や設置方法、メリットなどが異なるので、主な種類と選び方のポイントを解説していきます。
サイクルポート設置を検討する際の参考にしてみてください。
「自転車置き場を計画していなかった」という人は多い
注文住宅を建てる際に、自転車置き場を想定していなかったという人は意外と多くいます。
自転車置き場は作ったものの、家族が増えて自転車置き場が狭くなったというケースもあります。
こうした事情で自転車を屋根のないところに止めなければならない場合、カバーを付けることで汚れや日差しは防げるでしょう。
しかし、いちいちカバーを付けるのは面倒ですし、風で倒れたり盗難に遭ったりするリスクは残ったままです。
また、玄関先に自転車が散乱していると近所の目も気になりますよね。
こうした問題を解決してくれるのが、サイクルポートです。
さまざまなタイプがあるので、家のタイプやスペースに適したものを選べます。
サイクルポートの4つのメリット
サイクルポートには次のようなメリットがあります。
- 自転車を雨風から守れる
- 後付けも可能
- 狭い場所にも設置できる
- 費用やタイプが選べる
メリットを整理しておくことで、納得してサイクルポート選びに進むことができます。
それぞれについて詳しく解説します。
1.自転車を雨風から守れる
屋根のあるサイクルポートなら、雨風から自転車を守れます。
自転車を野ざらしにしておくと、乗る際に雨や砂ぼこりを拭かなければなりません。
また、雨風に晒されるとサビやすくもなるので、洋服が汚れるおそれもあります。
さらに、紫外線の影響で自転車のプラスチック部分が劣化しやすくなります。夏にはサドルやハンドルが熱くなるのも気になるでしょう。
屋根のあるサイクルポートならこうしたことを防げるため、自転車をきれいに長く、快適に使うことができるのです。
2.後付けも可能
サイクルポートは必要に応じて後付けもできます。
注文住宅を建てる際にサイクルポートのことを考えていなかったという場合や、新しく自転車置き場を増やしたくなったという場合でも十分に対応可能です。
自転車は普段の通勤通学や買い物に使う人も多いため、生活必需品だというご家庭も多いでしょう。
サイクルポートを設置すれば日々の自転車の出し入れがしやすくなりますし、自転車のメンテナンスも楽になるため、暮らしが一層快適になります。
3.狭い場所にも設置できる
サイクルポートというと広いスペースがないと設置できないと思われがちですが、実は狭い場所にも設置できます。
平均的な大きさは3台用ですが1台用・2台用などコンパクトなものもあるのです。
また、使わないときには折りたためるタイプもあります。
そのため、以下のような場合にもサイクルポートはぴったりです。
- 自転車置き場は最低限のスペースにとどめたい
- 狭いスペースを有効活用したい
- 子どもが独り立ちしたら自転車置き場が不要になる
4.費用やタイプが選べる
サイクルポートには、手軽でリーズナブルなものからコストはかかるもののしっかりとしたものまでさまざまな種類があります。
「雨風などは心配だが今さらお金をかけてサイクルポートを設置する気にもなれない」という人でも、納得できる予算で設置できる可能性があるのです。
新築を建てたばかりであまりお金はかけたくないという場合は、ひとまずリーズナブルなものを設置しておき、余裕が出てきたらしっかりしたものを取り付けるというのもよいでしょう。
サイクルポートの主な種類
サイクルポートには、カーポートのようなしっかりしたものから自分でも組み立てられるような簡易的なものまでさまざまな種類があります。
ここでは、サイクルポートの代表的な種類を紹介していきます。
施工タイプ
施工タイプは、工事をしてコンクリートや壁に設置するタイプです。
頑丈なので台風で強風が吹いても飛ばされる心配がなく、見た目もスタイリッシュです。
しっかりした素材・造りであること、業者に施工を依頼する必要があることからコストはかかりますが、以下のような点は大きな魅力といえます。
- デザインが豊富なので家の見た目に合ったものを選べる
- 雨音を消す素材の屋根もあるため、強い雨でも音が気にならない
- 三面囲いタイプもあるので横殴りの雨や風、人目も防げる
- 雨どいが付いているものも多く、ポート周辺にまとめて雨水を流せる
長くサイクルポートを使う場合や家の見た目に高級感を持たせたい場合などは、施工タイプを選ぶとよいでしょう。
ガレージタイプ
ガレージの中に自転車を停められるタイプなら、自転車やバイクをしっかり囲えます。
雨風や紫外線からしっかりと自転車を守れるのはもちろん、盗難防止にも効果が高いでしょう。
また、室内のような環境なので、タイヤの空気入れやヘルメットといった備品を一緒に保管しておくのにもぴったりです。
自転車のメンテナンスも、人目を気にせずゆっくりできます。
DIYでの設置も可能ではありますが、大型のものは業者に設置を依頼する必要があります。
ハウスタイプ
ハウスタイプは骨組みにシートをかぶせた、テントのようなタイプのサイクルポートです。
ガレージタイプのように周りを完全に囲え、なおかつガレージタイプよりもリーズナブルである場合も多くなります。
DIYで設置できるため、施工費用がかからない点もポイントといえます。
シートには高耐久タイプもありますが、それでも数年経つと取替えが必要です。
設置時のコストパフォーマンスは高いですが、長く使うのであれば取替え費用なども考慮する必要があるでしょう。
スタンドタイプ
スタンドタイプは、骨組みに屋根となるシートを付けただけの簡易的なサイクルポートです。
女性1人でも設置できるほど手軽であり、使わないときには折りたたんでおくこともできます。
コストが低いのでお試し導入や安さを最優先したい場合に最適ですが、耐久性は低く、横からの風や雨は防ぎにくいです。
台風の時は自転車を家の中に入れ、サイクルポートは飛んだり壊れたりしないよう折りたたんでおいたほうがよいでしょう。
サイクルポートの選び方
サイクルポートを選ぶ際のポイントはこちら。
- 予算で選ぶ
- 自転車の台数で選ぶ
- 気候から選ぶ
- 収納したい物で選ぶ
予算に目が行ってしまいがちですが、他のさまざまな観点も意識する必要があります。
1.予算で選ぶ
サイクルポートの種類を決めるポイントの1つが予算です。
この先長く使うことがわかっているなら、ある程度予算をかけてもよいでしょう。
一方、子どもが自転車通学する間だけなど期間が限られている場合は、予算を抑えることも考えてみてください。
サイクルポートの予算の目安は種類ごとに次の通りです。
タイプ | 相場価格 ※施工によっても金額変動します |
---|---|
スタンドタイプ | 1万円程度~ |
ハウスタイプ | 1万3,000円程度~ |
施工タイプ | 7万円台~ |
ガレージタイプ | 10万円台~ |
2.自転車の台数で選ぶ
サイクルポートの広さは、自転車1台に対して幅約60cmを目安として考えてみましょう。
ただし、ハウスタイプやガレージタイプなどは、オープンタイプよりも狭く感じやすくなります。
そのため、少し広めにするくらいがちょうどよい可能性もあります。
また、次のような場合も広めにスペースをとった方が使いやすいことがあるので検討してみてください。
- 自転車で買い物に行き、多くの荷物を持って帰ってくる
- 家族が同じタイミングで自転車を出す時間帯がある
3.気候から選ぶ
サイクルポートの重要な役割の1つは、雨風から自転車を守ることです。
そのため、お住まいの地域の気候を考慮することも欠かせません。
たとえば台風で横殴りの雨が多い地域なら、ハウスタイプやガレージタイプ、サイドパネル付きの施工タイプなど自転車を囲えるものがおすすめです。
雪が多く降る地域なら屋根がしっかりした造りで、傾斜がついているものがよいでしょう。
日差しの強い地域であれば、半透明の屋根ではなく日光を遮れる屋根のものがおすすめです。
4.収納したい物で選ぶ
サイクルポートは自転車を止めておくものですが、自転車整備用品やガーデニング用品を一緒に収納する人もいます。
そのため、サイクルポートに何を収納したいのか改めて考えてみることも重要です。
ハウスタイプやガレージタイプなら自転車以外の物を収納しても盗難の心配は少ないですし、外から見たときに雑多な印象になることも避けられます。
施工タイプやスタンドタイプでも、少し広めにして備品類を入れる鍵付きのボックスを置いておけば、見た目がすっきりするだけでなく、盗難対策にもなります。
おすすめのサイクルポート4選
サイクルポートにはさまざまなものがあるので、種類や選び方がわかっても実際どれを選べばいいのかわからないという人もいるでしょう。
そこで次は、おすすめのサイクルポートを4つ紹介していきます。
①リクシル|サイクルポート ネスカミニ
リクシルの「サイクルポート ネスカミニ」は、以下の点から耐久性があり、さまざまな気候の地域で安心して長く使えるところが魅力です。
- 遮熱性のある屋根素材
- 風速38m/秒相当の風圧に耐えられる
- 20㎝相当の積雪に耐えられる(比重0.3)
屋根は丸みのあるラウンドタイプとシンプルなフラットタイプがあり、本体・屋根材のカラーバリエーションも豊富なので、家や外構に合ったデザインを選べます。
②YKK AP|エフルージュミニZ FIRST
YKK APの「エフルージュ ミニZ FIRST」は、フラットですっきりとした、スタイリッシュかつ高級感のある見た目が印象的なサイクルポートです。
以下の点から耐久性にも優れており、台風や雪の際にも安心です。
- 42m/秒の風圧に耐えられる(自社基準)
- 25㎝相当の積雪に耐えられる
施工現場での工数が少なく済む工夫も施されているため、耐久性がありながら施工時間が短く済む点も嬉しいポイントです。
③ダイマツ|万能物置
ダイマツの「万能物置」は横三面が囲われた仕様になっているため、横からの雨や砂ぼこりから自転車を守ることができます。
中が見えにくいこと、アンカープレートや竿掛けフックなどが付いていることから、洗濯物を干したり自転車以外の物を置いたりするのにもぴったりです。
幅・奥行きのバリエーションも豊富なので、今あるスペースに合ったサイズを設置することができます。
④ドッペルギャンガー|バイクガレージ2020 4MINI
ドッペルギャンガーの「バイクガレージ2020 4MINI」は、コンパクトながらハイスペックなハウスタイプのサイクルポートです。大きく開くスクリーン・ドアが付いているため、簡単に出し入れができます。
以下の仕様により、ハウスタイプにありがちな懸念点もしっかり解消されています。
- 上部にベンチレーション(換気口)がついており、湿気が多い時期・地域でも結露を防げる
- 難燃性の生地を使っているので万が一火がついても燃え広がらない
自宅の自転車置き場でよくある質問
サイクルポートは自転車の防犯対策にもなりますか?
自転車をシートや壁で囲えるハウスタイプやガレージタイプのサイクルポートなら、防犯対策になります。
外から自転車が見えにくくなりますし、盗むためにはハウスやガレージの中に侵入しなければならないので、盗難犯から見ると野ざらしの自転車よりハードルが高く感じられるはずです。
囲いのないオープンタイプのサイクルポートなら、スタンドを付けることで防犯性を高めることができます。
スタンドと自転車のタイヤをワイヤーロックでつなげるとより効果的です。
自宅の自転車置き場にぴったりなサイクルポートを導入しよう
雨風や紫外線を防ぎ、防犯対策にもなるサイクルポートは、自転車を守るためにぜひ導入したいものです。
自転車は頻繁に使うものだからこそ、安心・安全な保管場所を作ることで暮らしの満足度も上がるでしょう。
サイクルポートにはDIYで設置できるものもありますが、家の見た目に馴染むもの、耐久性が高く長く使えるものを望む場合は施工タイプがおすすめです。
施工タイプが気になる場合はぜひ一度、専門業者に見積もりを取ってみてください。