庭の芝生やめたい!5つのはがし方と舗装の仕方を徹底解説

青々とした芝生の広がる庭は見ていて気持ちのいいものです。
しかし、天然芝の庭には管理が大変というデメリットもあります。
「自宅の庭を芝生にしたのはいいけれど、雑草取りや芝生の手入れが大変過ぎて疲れた。芝生の庭はもうやめたい」
と考えている方も多いようです。
この記事では庭の芝生をやめようかと悩んでいる方に向けて、芝生をやめるメリット、デメリットや芝生のはがし方、その後の舗装の仕方について解説します。
庭の芝生をやめたい!芝生をやめるメリットとデメリット
庭の芝生はやめてしまうとすぐには前の状態に戻すことができません。
そのため、入念に下調べを行い芝生をやめるかどうか検討することが大切です。
まずは、庭から芝生をなくすメリットとデメリットについてみてみましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
・手間のかかる芝生の管理をしなくても済む ・芝生の状態を確認しなくてもよくなる ・他の舗装材で仕上げた庭を楽しめる |
・美しい芝の庭を楽しめなくなってしまう ・子供の遊び方が変わってくる ・芝生をやめた後で他の舗装材を使用する費用がかかる |
芝生をやめる最大のメリットは、芝生の状態を確かめたり、雑草取りや芝刈りを行ったりをしなくてもよくなる点です。
芝生の手入れは体力を使う作業も多く、年齢を重ねるほど辛くなってきます。
芝生をやめると、他の舗装材を使った庭造りが楽しめ、家庭菜園やガーデニングもできるようになります。
一方のデメリットはやはり、美しい芝の庭が楽しめなくなってしまう点です。
愛着をもって世話してきた芝がなくなるのは寂しいものですし、子供を遊び方も変わってきます。
さらに、芝生をやめた場合、庭を土のままにしておくわけにはいかず、他の舗装材で仕上げる費用も必要です。
庭の芝生をやめる!芝生をはがす3つの方法
メリット、デメリットを踏まえた上で、やはり芝生をやめたいと考える場合、どのようにして庭から芝生を取り除けばいいのでしょうか。
ここからは、芝生をはがす方法やはがした芝生の処理などを紹介します。
①スコップを使う
最も簡単なのは、スコップを使って芝生をはがしていく方法です。
スコップは先が尖った大きなタイプとガーデニングに使う小さいものの2種類を用意してください。
- ステップ1:芝生をはがしたい場所より少し外側の地面にスコップを15~20cmほどの深さで刺し、一辺20cmくらいの四角い切れ込みを入れます。
- ステップ2:切れ込みにスコップを入れ、てこの原理で土を持ち上げてください。
- ステップ3:はがした芝生と土を別の場所へと運び、小さなスコップで土を払い落します。
- ステップ4:1~3を繰り返し、全ての芝生をはがしたら作業終了です。
②除草剤を使う
「スコップは体力が必要で大変そう」という方には、除草剤を使った方法がおすすめです。
除草剤なら、薬剤を撒いておくだけなので、ほとんど手間もかかりません。
除草剤には、芝生には効かず、「特定の雑草だけを枯らせる選択性のもの」と、「植物全般に効果をもつ非選択性のもの」の2種類があります。
通常、芝生の手入れに使われるのは選択性除草剤ですが、はがすときは非選択性を使用してください。
散布後しばらくの間は、成分が土中に残留するため、すぐに別の植物を植えると影響が出てしまうことがあります。
③ビニールシートを使う
除草剤は使いたくないという場合は、ビニールシートを利用してシートで日光や空気を遮断し、芝生を腐らせることで撤去する方法もあります。高温・多湿の状況を利用するため、作業は7~8月に開始するのがベストです。
- ステップ1:芝生に新聞紙を被せて水を撒きます。
- ステップ2:上からビニールシートを乗せて飛ばないように石・レンガ等で固定し、中に湿気が溜まった状態のまま、約2か月程度放置します。
- ステップ3:シートと新聞紙をはがして、腐って根が弱った芝生をスコップで取り除きます。
- ステップ4:土壌改善のため、たい肥を撒きます。
元気な芝生を撤去するより簡単ですが、数カ月もの時間がかかってしまうのがデメリットです。
④はがした芝生の捨て方
庭の芝生を取り除いた際に困るのが、はがした芝生の処理方法でしょう。
芝生は基本的に燃えるゴミとして集積所に出しても問題ありません。
しかし、土や石などが付着している場合は、回収してもらえない可能性もあります。
まず、はがした芝生を日光の当たる場所に置いて数日乾燥させてください。
その後、乾いた土を叩いて払い落し、芝生だけをまとめてゴミ袋に入れます。
残った土は元の場所に戻すか、自治体ごとの処理方法に従ってください。
⑤業者に依頼する方法も
庭の芝生を処分する際は、芝張り業者に相談するのも1つの方法です。
実際にやってみると、芝生をはがしたり、処分したりするのはかなり大変な作業で、業者に依頼すれば時間と手間を大きく抑えられます。
業者に頼む場合の費用は1㎡あたり1,000~4,000円程度が相場です。
また、芝生をはがすだけでなく、処分まで行ってもらえるのもメリットです。
芝張りや芝刈りを行っている会社なら、たいてい芝はがしや張り替えについても対応してもらえるため、一度相談してみるといいでしょう。
【7種】庭の芝生の代わりになる舗装材一覧
芝生をはがした後、土のまま放置しておくと、雑草が生えたり、虫が発生したりするため、庭をリセットするだけでなく、新たに別の舗装材を施工する必要があります。
庭の芝生の代わりになる7種類の舗装材を紹介していきます。
舗装材 | 特徴 |
---|---|
人工芝 | 天然芝のように管理の手間がかからない |
土間コンクリート | 雑草は生えてこないが、費用は高額になりやすい |
砂利敷き | 費用が比較的安く、DIYも可能だが砂利のみだと雑草が生えてくる |
レンガ敷き | レンガを使ったおしゃれな庭にできる |
タイル敷き | タイルでおしゃれな庭にできるが、費用が高額になりやすい |
洗い出し | 高級感があり、雑草も生えてこないが、費用が高額になりやすい |
植物 | 芝生のように管理する手間がかかる |
人工芝
メリット | デメリット |
---|---|
・メンテナンスの負担がかからない(掃き掃除程度で済む) ・子供が遊んでも土で汚れない・一年中枯れない ・日当たりを気にしなくていい・虫が発生しない |
・見た目の美しさでは天然芝にかなわない ・初期費用が高額になりやすい ・下地が砂の場合、ずれたり、めくれたりする場合がある ・防草シートを敷いても、雑草が生えてくる場合がある |
人工芝は、芝生のように造られたプラスチック製の舗装材です。
天然芝と違って手入れの手間がかからないことがメリットです。
寝転がっても土で汚れず、日当たりや季節によって枯れたり弱ったりする心配もありません。
一方、施工時により費用がかかるのがデメリットといえます。
土間コンクリート
メリット | デメリット |
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・雑草が生えてこなくなる ・メンテナンスが楽になる(掃き掃除程度で済む) |
・初期費用が高額になりやすい ・夏場は熱を持つことがある ・施工難易度が高く、DIYは難しい |
土間コンクリートとは庭にコンクリートを打設する方法で、雑草が二度と生えてこなくなるため管理が非常に楽になります。
一般の方には難しい施工方法のため、土間コンクリートにするならDIYではなく、きちんと専門業者に頼むほうがきれいに仕上がり、費用も安く済むでしょう。
砂利敷き
メリット | デメリット |
---|---|
・費用を比較的安く済ませられる ・DIYでも簡単にできる |
・雑草が生えてくることがある |
砂利敷きとは庭に防草シートを敷き、上から砂利を敷き詰める方法です。
平らにならした土の上に防草シートを敷いて砂利を乗せていくだけと、やり方も簡単です。
砂利も防草シートもホームセンターで購入でき、低価格でDIYができるのもメリットです。
ただ、砂利敷きの場合、シートを使っても完全には雑草を防げないため、定期的に処理する必要があります。
レンガ敷き
メリット | デメリット |
---|---|
・レンガの敷き方でおしゃれな庭が実現できる ・見た目の趣がある ・断熱性、遮音性が高い ・雑草が生えにくくなる |
・経年劣化が起こる ・修理の際、同じレンガが手に入らない場合がある ・モルタルで固定する手間がかかり、後からの変更が難しい |
レンガ敷きとは砕石を使って下地を作り、上にレンガを並べて敷き詰めていく舗装方法です。
砕石は水はけが良い庭なら、なくても施工できます。
また、並べ方やデザイン、色などを工夫すれば、さまざまにおしゃれな庭が造れるのもレンガ敷きの大きな魅力です。
タイル敷き
メリット | デメリット |
---|---|
・おしゃれな庭が実現できる ・見た目に高級感がある ・メンテナンスが楽になる ・雑草が生えにくくなる |
・初期費用が高額になりやすい ・夏場にタイルが熱くなる場合がある ・雨などで濡れると滑りやすい ・施工難易度が高く、DIYは難しい |
タイル敷きとは砂やセメント、水を混ぜたバサといわれる材料を塗っていき、上にタイルを敷き詰める舗装方法です。
高級感があり、スタイリッシュでとてもおしゃれな外観の庭にできるのが魅力ですが、その分、初期費用は高額になる傾向があります。
洗い出し
洗い出しとは、セメントなどを敷き、固まる前に表面を洗い流して砂利などを露出させる施工方法です。
洗い出しには、以下の4種類の代表的な仕上げがあります。メリットデメリットを表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・見た目に高級感がある ・雨の日は滑り止め効果がある ・雑草が生えにくくなる |
・初期費用はやや高めになる傾向がある ・仕上げの種類によっては施工できる職人が少ない ・舗装場所が限られ、基本的に壁面には施工できない |
リンクストーン
リンクストーンとはウレタン樹脂を使って砂利を固めるタイプの洗い出しです。
洋風の庭と相性がよく、簡単に施工できるため、よく利用されています。
カラフルな石を使用しており、庭がおしゃれになるのも魅力です。
伝統仕上げ
伝統仕上げとはセメントモルタルを使用する伝統的な洗い出しの方法で、高級感があり、和風建築との相性が優れています。
ただ、近年では施工できる職人が少なくなってきているため、業者を見つけるのが大変かもしれません。
平版
平版とはコンクリート平板の表面に洗い出しが施されたもので、タイルのように敷き詰めたり、飛び石として利用したりします。
通常の洗い出しより施工に手間や技術がかからないのがメリットです。
ネットストーン
ネットストーンとは、ネットシートの表面に玉砂利が貼り付けられているもので、洗い出しネットとも呼ばれます。
通常、洗い出しを施工できるのは地面のみですが、ネットストーンは壁面にも使用できるのが大きな特徴です。
壁までクールな仕上がりにしたい方におすすめです。
芝生の代わりになる植物
庭に植えられる植物は芝生だけでなく、別の植物をグランドカバーにする方法もあります。
芝生よりも手入れが楽な植物や日陰でも元気に育つ植物など、それぞれ特徴が異なるため、自宅に合ったものを選んでください。
よく使われる植物は以下の3種類です。
メリット | デメリット |
---|---|
・おしゃれな庭が実現できる ・芝生に比べて管理が楽な植物もある ・踏みつけに強い植物なら芝生のように子供を遊ばせられる |
・最低限の手入れは必要になる ・植物によっては踏みつけに弱い場合がある |
タマリュウ
タマリュウとはリュウノヒゲともいわれる常緑多年草です。
初心者でも比較的管理がしやすく、日陰でも栽培でき、季節に関わりなく一年中緑の庭を楽しめます。
庭や駐車場など多くの場所で使われますが、踏みつけには弱く、人が頻繁に通るところには向いていません。
クラピア
クラピアは芝生の約10倍と成長速度が早く、植えてから2~3か月で庭を緑のカーペットへと変身させます。
高密度で雑草が生えにくく、踏みつけにも強いため、芝生のように子どもを遊ばせられるのも魅力です。
クローバー
クローバーは繁殖力が高く、グランドカバーだけでなく、雑草を生えにくくする効果も期待できます。
緑だけでなく、赤や黒、まだら模様などさまざまな種類が登場していて、おしゃれな庭を演出できます。
グランドカバーに用いられる植物の中には、繁殖力が高過ぎて他の植物の成長を阻害しまうもの、
ツタ類のように家の外壁や塀に張り付いて広がり、壁材を痛めてしまう可能性があるものもありますので、注意が必要です。
庭の芝生工事はDIYと業者依頼どっちがいい?
庭の芝生を別の舗装材に変える場合、業者に依頼する方法とDIYの2通りがあり、どちらにすべきか悩む方も多いかもしれません。
ここでは、施工方法ごとに業者とDIY、それぞれの難易度や費用の目安をまとめました。
芝生工事のDIY難易度と費用目安
施工方法 | DIY難易度 | DIYにかかる時間 | DIYの費用目安(1㎡あたり) | 業者に頼む場合の費用目安(1㎡あたり) | DIYおすすめ度 |
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人工芝 | 普通 | 半日~1日 | 2,000~4,500円 | 3,000~7,000円 | △(やりたいならDIYも可能) |
土間コンクリート | 難しい | 3~4日 | 5,000円程度~ | 1万円程度~ | △(やりたいならDIYも可能) |
砂利敷き | 簡単 | 半日~1日 | 1,500円程度~ | 3,000~7,000円 | ○(DIY可能) |
レンガ敷き | 普通 | 1日~ | 2万円程度~ | 2万円程度~ | △(やりたいならDIYも可能) |
タイル敷き | 難しい | 1日~ | 5,500円程度~ | 1万5,000~2万円 | ×(業者に頼む方が良い) |
洗い出し | 難しい | 2~3日 | 1万2,000円程度~ | 2万5,000円程度~ | ×(業者に頼む方が良い) |
植物(タマリュウの場合) | 普通 | 1日~ | 2,000円程度~ | 2,000~3,000円 | △(やりたいならDIYも可能) |
DIYでも材料費などは大幅に変わらないため、専門業者と比べて極端に費用を節約できるわけではありません。
手間と時間がかかる点を考慮すれば、「DIYが好きだから、どうしても自分でやりたい」といった場合を除き、基本的には専門業者に依頼するのをおすすめします。
業者に頼む場合の見積もりから完成まで
実際に庭の工事を業者に依頼する場合、どのような流れで進むのかを解説します。
ステップ1:問い合わせ
電話やメールで業者への問い合わせを行い、予算や使いたい舗装材、どのような庭にしたいかの要望・イメージなどを伝えます。
ステップ2:現地調査・見積もり
業者に自宅まで来てもらい、庭の面積や周辺環境などの調査を実施し、結果と要望をもとに図面と見積もりを作成してもらいます。
ステップ3:契約
契約段階では、複数の業者で相見積もりを取り、費用やプランが最も納得できる会社を選択するようにしましょう。
ステップ4:工事
最終図面の完成後、資材の調達やスケジュール調整などを行い、実際に施工開始します。
ステップ5:完成
工事完了後は顧客立ち合いのもとで確認を実施し、問題なければそのまま引き渡しになります。
迷ったけどやっぱり芝生がいいという方へ
ここまでで、一度はやめたいと思ったけれど、やっぱり芝生の庭があきらめられないと感じた方もいるかもしれません。
ただ、天然芝は手間がかかるのも事実です。
ここからは、芝生の庭を続けるとして、できるだけ負担を抑える方法を紹介します。
メンテナンスが簡単な芝生もある
芝生の手入れが面倒だと感じる方におすすめなのが、メンテナンスの楽な芝生に張り替える方法です。
最近では、品種改良により、草丈が従来の2分の1から3分の1ほどしか伸びない芝生も売られています。
草丈が低い芝生なら、頻繁に芝刈りをしなくても芝が伸び放題になる心配がなく、管理もかなり楽になります。
また、成長が少ないため肥料も節約でき、芝の密度が高く、より青々した緑の庭が楽しめるなどのメリットもあります。
電動の芝刈り機を導入する
手入れの負担を減らすなら、電動芝刈り機の導入も検討しましょう。
費用はかかるものの、芝生のメンテナンスはぐっと楽になるため、特に庭が広い場合にはおすすめです。
庭の芝生をやめたい!と思ったら
美しく生えそろった芝生の庭はとても素敵ですが、管理や手入れにはかなりの手間と時間がかかってしまうのが問題です。
芝生の庭をやめたいと思ったら、芝を取り除くのはもちろん、芝生に代わる新しい外構工事も必要になります。
庭の工事にはDIYでできるものもありますが、負担が大きい上に、特別に費用が安くなるわけでもないため、専門の外構工事業者に相談・依頼するのがおすすめです。
どこに頼めばいいのか分からないという方は、外構・エクステリアパートナーズに相談してみてください。
外構・エクステリアパートナーズでは、一度に複数社の相見積もりが可能です。
外構工事の専門アドバイザーがお客様のニーズに最適な業者を厳選してご紹介いたします。
庭の芝生をやめたいと検討されている方は、ぜひ外構・エクステリアパートナーズの無料見積比較をご利用ください。
除草剤散布の際は、肌を露出しないよう長袖長ズボン、マスク、ゴーグル、帽子等を着用するのが望ましいです。
また、葉や茎から吸収されて根に移行するタイプの薬剤の場合は、雨で流れてしまうと効果が薄れます。
雨天時は避けて散布するようにしましょう。