ウッドデッキに後付けできるステップの4つタイプや選び方を解説
リビングと庭の中間となるウッドデッキは、アイデア次第でさまざまな楽しみ方ができるスペースです。
しかし、ウッドデッキを設置したものの、その段差に悩む方も少なくありません。
この記事では、ウッドデッキに後付けできるステップの種類を紹介します。
どのようなステップにすればいいか迷っている方は、参考にしてみてください。
あわせて、ウッドデッキに段差がある理由やステップの選び方についてもお伝えします。
ウッドデッキにはステップが付いていないことがある
ウッドデッキは室内と同じ高さに設置するため、庭よりも40〜50cmほど高くなっています。
この高さは、ステップなしだと上り下りに苦労する高さです。
たとえば、一般住宅の場合、階段の高さは建築基準法で23cm以下と定められています。
子どもや高齢の方がいるのなら、安全のためにもステップを検討したいところです。
ただし、多くの場合、ウッドデッキにはステップが付いておらず、有償オプションとしての設置となります。
後付けでの設置も可能なため、予算のバランスを見ながら検討しましょう。
【後付け可能】ウッドデッキのステップの4つのタイプ
後付けできるウッドデッキのステップには4つのタイプがあります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを知り、自宅のウッドデッキにどのタイプが合うのか考えてみましょう。
1.本体に取り付けできる階段タイプ
ウッドデッキ本体に取り付けられる階段タイプは、選ばれることが多い定番のステップです。
設置場所を選ばず、正面でも側面でも端でも中央でも取り付けられます。
階段タイプのメリットは、その自由度の高さです。
高さに合わせて段数を変えたり動線を考えて2カ所に設置したりなど、細かく調整ができます。
どのような階段を選ぶかにもよりますが、比較的費用を抑えられる点もメリットです。
ただし、ウッドデッキの高さがある場合は、手すりを設置して安全性を高めることも必要です。
2.置くだけ簡単な独立タイプ
独立タイプは、設置場所を選ばず後付けも簡単です。
踏み台のイメージで置くだけですので、レンガやブロックなどでも代用できます。
庭の沓脱石や自宅にある踏み台を活用すれば、新たな設置コストがかかりません。
他のステップとも組み合わせられるため、ステップが欲しいところに後から追加するのも良いでしょう。
ただし、ウッドデッキの高さが70cm以上あり、3段以上欲しい場合は段差が大きくなってしまうため独立タイプより階段タイプが適しています。
3.安全性とデザイン性で人気の段床タイプ
段床タイプは、ウッドデッキの下にもう1段デッキがあるイメージです。
ウッドデッキ自体を階段と考えるとわかりやすいでしょう。
ウッドデッキの存在感が増し、広い範囲の段差を解消できるため安全性も高まります。
段床タイプはデッキの高さに合わせて、1段か2段を選択します。
掃き出し窓から地面までの高さが高く、3段必要な場合は、オプションでの施工が可能か専門業者に相談してみましょう。
段床タイプの設置方法は、以下の4種類があります。
- 正面のみに設置
- 側面のみに設置
- 正面と両側面に設置
- 正面と側面のL字型に設置
1段目を広く取るといったアレンジも可能で、デザイン性にも優れています。
ただし、面積が広い分、設置コストは高めです。
4.ペットや高齢者に安心なスロープタイプ
段差のあるステップだと転倒が心配な場合、スロープも選択肢のひとつです。
段差がなくなるため、小さな子どもや高齢の方、妊娠中の方がウッドデッキを利用する際の安全性が高まります。
車いすでの移動を考え、バリアフリー化のためにスロープを検討するケースも少なくありません。
また、ペットもスロープがあればウッドデッキで遊びやすくなるでしょう。
スロープを設置する場合、比較的広いスペースが必要です。
十分なスペースがないとスロープの勾配がきつくなり、かえって転倒リスクが高まります。
車いすでの利用を想定しているなら、勾配を緩くし、スロープの幅は1.2m程度を目安にしましょう。
ウッドデッキのステップはDIYも可能?
ウッドデッキのステップはDIYも可能です。
ステップ自体は後付けも可能なため、専門業者に施工を依頼せず、DIYで設置する人もいます。
ただし、DIYでは難しいステップもあります。
傾斜をつける必要がある階段タイプや面積が広く大掛かりな段床タイプは、DIY初心者には難しいでしょう。
DIYの知識と経験がある場合も、事前にしっかり設計して図面を起こす必要があります。
また、より安全性が必要となるスロープタイプは、DIYでなく専門業者に依頼することをおすすめします。
ウッドデッキのステップは、耐久性が重要です。
子どもや高齢者の安全面からステップを検討している場合は特に、専門業者に任せることで将来にわたって耐久性を確保できます。
ウッドデッキに段差がある理由
後からステップをつけるくらいなら、ウッドデッキの段差をなくせばいいのではないかと考える人もいるかもしれません。
しかし、ウッドデッキの段差には以下のような理由があります。
リビングから外に出やすくするため
ウッドデッキにはさまざまな使い方があります。
洗濯ものを干す他、外でお茶や食事を楽しんだり、日差しの下でくつろいだりするアウトドアリビングとしても使えます。
そのため、リビングから出やすいように掃き出し窓と同じ高さで設置するのが一般的です。
庭との段差はできてしまいますが、リビングとの段差をなくすことで、広く開放的な第二のリビングを庭に確保できます。
子どもやペットの遊び場が広がり、屋外だからこそ、水を使うビニールプールやガーデニングも楽しめます。
木の腐食を防ぐため
ウッドデッキは、その名の通り木材でできています。
最近は腐らない人工木デッキが主流になってきておりますが、
天然木でウッドデッキを作った場合、地面に接していると腐食しやすくなるため注意が必要です。
ウッドデッキを地面と離すことが、湿気対策になります。
また、地面と木材が接していると、シロアリの被害に遭う可能性もあります。
腐食やシロアリを防ぐためには、日常的に表面のゴミや土を掃除することが大切です。
水をまいて定期的にデッキブラシで掃除しましょう。
高さがあると水を落として乾燥させやすいため、メンテナンス性が上がります。
段差をなくしたい場合はタイルなどがおすすめ
地面との段差を極力少なくしたい場合は、ウッドデッキではなくタイルテラスやコンクリート土間をおすすめします。
リビングから続くウッドデッキは、掃き出し窓から裸足のまま出られます。
それに対してタイルテラスやコンクリート土間は、庭の一部として土足で使用するイメージです。
室内からの動線を重視する場合はウッドデッキ、庭としての使い方を重視する場合はタイルテラスやコンクリート土間が適しています。
こんなときに便利! ウッドデッキにステップがあると良い理由
ウッドデッキ設置後、ステップが必要か迷うケースもあるでしょう。
そこで、ウッドステッキにステップがあったほうが良い理由について解説します。
子どもから高齢者まで安全に利用できる
ステップがあると良い1番の理由として、安全性が挙げられます。
子どもは、ステップがないとウッドデッキから庭に飛び降りようとするため危険です。
高さによっては転倒、落下による怪我も考えられます。
家族に段差が負担となる高齢者がいる場合も、ステップが必須です。
高齢者が頻繁にウッドデッキから庭に降りる場合は、手すりを付けるとさらに安全性が高まります。
ペットと一緒に昇り降りしやすい
室内と庭をつないでくれるウッドデッキは、ペットにとってもメリットがたくさんあります。
庭で遊ばせると足裏が汚れてしまいますが、ウッドデッキなら汚れを気にしなくてすみます。
庭まで移動しやすいため、散歩に行く際もスムーズです。
また、ペットの安全のためにもステップは有効です。
段差が大きいと足腰に負担がかかりやすいため、段差を解消するステップやスロープはペットの健康維持にも役立ちます。
ステップがないことでウッドデッキがデッドスペースになることも
「大人しかいないし、注意して降りれば大丈夫」と考え、ステップなしを選択する方もいます。ウッドデッキの利用目的によっては、ステップが必要ないこともあるでしょう。
ただし、ステップがないことで出入りが億劫になり、ウッドデッキをあまり使わなくなるケースがあります。
せっかくのウッドデッキをデッドスペースにしないためにも、事前に使い道をしっかりイメージしておきましょう。
どのように使うかを考えておけば、ステップの必要性を判断できます。
ウッドデッキのステップの選び方
最後に、ウッドデッキのステップを選ぶ際の注意点をお伝えします。
ウッドデッキもステップも、設置して終わりではありません。
設置後に活用するために、先を見据えてステップを選びましょう。
耐久性の高い素材を選ぶ
屋外に設置するウッドデッキやステップは、雨風や日差しにさらされます。
そのため、耐久性の高い素材を選ぶことが重要です。
ウッドデッキに使う素材は、天然木と人工木の2種類に分けられます。
天然木の場合は、耐久性・耐水性に優れたウリンや、耐久性が高く虫に強いイペがおすすめです。
しかし天然木の場合は、数年に一度、防腐剤入りの塗料を塗る必要があります。
そのため最近はメンテナンスフリーな人工木デッキが主流となっています。
エクステリアメーカーの努力のおかげで、人工木でも天然木と見間違うような質感の商品も出てきています。
まずはDIYを検討。大がかりなステップの場合は業者に相談
ウッドデッキのステップを後付けする場合は、まずDIYの検討をすることをおすすめします。
なぜなら業者に依頼する場合は、どうしても施工費用が掛かってしまうからです。
ステップだけの設置もウッドデッキ全体の設置も実際には同じように職人さんが動くので、工事のわりに施工費が高くなってしまうため勿体ないです。
段差が少ない場合はDIYでの設置が最も費用を抑えられおすすめです。
デザインや安全性にこだわったステップを設置したい場合は、ウッドデッキの施工実績が豊富な業者にまず相談してみましょう。
見栄えの良い段床タイプや施工が難しいスロープタイプは専門業者に任せるのが無難でしょう。一方で1~2段のステップであれば置くだけのタイプも多いので、ご自身で良い商品を探すのがおすすめです。
ウッドデッキのステップはオプションとなっています。
そしてメーカーさんの純正オプションは、一段のステップでも定価ベースで4万を超えてきます。3段以上だと10万越えのため安くはありません。
見栄えを重視する場合は純正オプション、取り急ぎ段差で困っている場合はDIYやホームセンターで代替品を探すことをおすすめします。